ケアマネジャーの受験資格があるけど、
受験して転職を考えた方がいいのかな。
介護職からのキャリアアップとして、ケアマネジャーは選択肢の一つです。今回は、転職するメリットと具体的な方法をご紹介します。
高齢化社会の進展に伴い、介護の需要は今後も増加していくことが予想されています。介護職として現場で経験を積んだ後、より専門的な知識とスキルを活かして活躍したいと考える方は多いのではないでしょうか。
介護職からのステップアップとして、ケアマネジャーが選択肢となります。今回は、ケアマネジャーへ転職するメリットと、具体的なステップをご紹介します。
ケアマネジャー(介護支援専門員)への転職を考えよう!
ケアマネジャーは、介護保険被保険者一人ひとりに寄り添い、ケアプランを作成・支援を行う重要な役割を担っています。介護職の経験を活かせるだけでなく、より幅広い知識とスキルを身につけることができる魅力的な職種です。
介護職からケアマネジャーへ転職するメリット
前述したように、介護職からケアマネジャーへ転職するメリットは多岐にわたります。以下、具体的なメリットを5つご紹介します。
1. 介護の専門性を高められる
ケアマネジャーは、介護保険制度に関する知識や、介護サービスに関する知識など、介護に関する幅広い専門知識を必要とします。介護職として培ってきた経験を活かしながら、より深く専門的な知識を身につけることができます。
2. 利用者との関わりが深まる
ケアマネジャーは、利用者と直接面談を行い、ケアプランを作成・支援します。利用者のニーズを丁寧に聞き取り、一人ひとりに寄り添ったケアプランを作成することで、利用者との深い関わりを持つことができます。
3. 社会貢献度を実感できる
ケアマネジャーの仕事は、高齢者や障がい者などの利用者が自立した生活を送れるよう支援することです。利用者の生活がより豊かになるお手伝いができることで、高い社会貢献度を実感することができます。
4. キャリアアップの可能性が広がる
ケアマネジャーは、介護施設や居宅介護支援事業所だけでなく、行政や民間企業など、様々な職場で活躍することができます。介護の専門性を活かして、幅広いキャリアを築くことができます。
5. 収入アップが期待できる
ケアマネジャーの平均年収は約500万円と言われています。介護職よりも収入アップが期待できます。
介護職からケアマネジャーへ転職するための具体的なステップ
介護職からケアマネジャーへ転職するためには、以下のステップを踏む必要があります。
1. 介護福祉士の資格を取得する
ケアマネジャーになるためには、国家資格である介護福祉士等の資格が必要です。介護職に関しては、介護職員初任者研修を修了した上で、介護福祉士試験に合格する必要があります。
介護福祉士試験の合格率
2024年実施の介護福祉士試験の合格率は、82.8%でした。合格率は比較的高いですが、しっかりと準備をして試験に臨むことが大切です。
介護福祉士試験の対策方法
介護福祉士試験に合格するためには、以下の対策方法が有効です。
- 過去問を解き、問題形式に慣れる
- テキストや問題集を使って学習する
- 予備校に通う
- 仲間と勉強する
参照:介護福祉士国家試験 https://www.sssc.or.jp/kaigo/
2. 介護の経験を積む
介護福祉士の資格を取得した後は、介護施設や居宅介護支援事業所で介護の経験を積むことが望ましいです。介護現場での経験は、ケアマネジャーとして必要な知識やスキルを身につけるために役立ちます。
介護の経験で役立つ知識・スキル
介護の経験で役立つ知識・スキルは以下の通りです。
- 介護保険制度に関する知識
- 介護サービスに関する知識
- 利用者の心身の状況を理解する力
- コミュニケーション能力
- 記録作成能力
- チームワーク
3. ケアマネジャー試験に合格する
介護支援専門員の業務に従事するためには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格する必要があります。
ケアマネジャー試験の合格率
第26回 2024度実施のケアマネジャー試験の合格率は、受検者数約57,000人に対して合格者約12,000人であり、合格率21.0%と誰でも受かるような試験ではなく、難易度の高い試験であるため、より入念な対策が必要です。
ケアマネジャー試験の対策方法
ケアマネジャー試験に合格するためには、以下の対策方法が有効です。
- テキストや問題集を使って学習する
- 予備校に通う
- 仲間と勉強する
- 模擬試験を受ける
参照:介護支援専門員実務研修受講試験 https://www.sssc.or.jp/shien/
4. 介護支援専門員実務研修を受講する
ケアマネジャーとして働くためには、実務研修を修了後、各都道府県の介護支援専門員名簿に登録を行い、介護支援専門員証の交付を受けることが必要です。
介護支援専門員実務研修の内容
介護支援専門員実務研修で学ぶ内容の一例を挙げると、以下の通りです。
- 介護保険制度の理念や現状
- 相談援助技術
- ケアプラン等作成方法
- 要介護認定等に関する専門知識
- 記録作成、チームワーク等
- 居宅介護支援事業所での実習
介護支援専門員実務研修の受講料
介護支援専門員実務研修の受講費用は各都道府県によって違いますが、平均で約6万円と統計が出ています 。職場によっては、受講料の補助が出る場合があるため、確認してみましょう。
介護支援専門員実務研修については、各都道府県の社会福祉協議会等のホームページを参照して下さい。
5. 転職活動を行う
ケアマネジャー試験に合格したら、転職活動を行います。介護施設や居宅介護支援事業所など、ケアマネジャーの求人を探しましょう。
転職活動のポイント
転職活動の際には、以下の点に注意しましょう。
- 自分のキャリアプランを明確にする:どのようなキャリアを築きたいのか、どのような職場で働きたいのかを明確にしておきましょう。
- 履歴書・職務経歴書をしっかりと作成する:介護職での経験や、ケアマネジャー試験の合格証などをアピールしましょう。
- 面接対策をしっかり行う:面接では、自分の経験やスキルをアピールできるよう、しっかりと準備しておきましょう。
介護職からケアマネジャーへの転職で成功するためのポイント
介護職からケアマネジャーへの転職で成功するためには、以下の点に注意することが大切です。
- 介護の経験を積む:介護現場での経験は、ケアマネジャーとして必要な知識やスキルを身につけるために役立ちます。
- 介護支援専門員実務研修を受講する:ケア支援専門員実務研修では、ケアマネジャーとして必要な知識やスキルを学ぶことができます。
- ケアマネジャー試験対策をしっかり行う:ケアマネジャー試験は合格率が低いため、しっかりと対策が必要です。
- 転職活動に積極的に取り組む:転職活動では、自分のキャリアプランを明確にし、しっかりと準備することが大切です。
まとめ
介護職からケアマネジャーへ転職することは、キャリアアップを目指す介護職にとって魅力的な選択肢です。介護職での経験を活かして、より専門的な知識とスキルを身につけることができるだけでなく、利用者と直接関わり、支援の成果を実感できる仕事です。
介護職からケアマネジャーへの転職を検討している方は、ぜひ今回紹介した情報を参考に、計画的に準備を進めていきましょう。