短期間で転職を繰り返した私の失敗談と感じたことをお話しします。
期待をもって転職活動開始
もともと老健の介護職として働いていた私が、介護支援専門員の資格を取得し、居宅介護支援事業所への転職を決めた時の話しです。
せっかく資格が取得できたし、夜勤など不規則勤務で身体に支障が出てきた頃だったので、先々のことも考えて日勤のみで働ける環境に変えようと思い立ちました。
いざ、転職をしようと考えたときに私が選んだ手段は、ネットの求人サイトとハローワークでした。
希望の場所での求人がなかなか見つからず、何度もハローワークへ通いました。タイミングも悪かったのか、経験者のみ募集が多く、前途多難な転職活動のスタートでした。
仕方なく希望地範囲を広げて探し、ようやく給与などの条件がある程度満たされる求人を見つけたため、早速応募して、面接日をきめました。
久しぶりにスーツを着て、社長(40代後半)との一対一での面接。比較的早めに資格を取得できたことを評価してもらい、手応えあり。いくつもの事業所を運営しているやり手社長は、私相手にも物腰柔らかく、とても優しそうな印象。採用してもらえないかと期待を持って数日を過ごしました。
面接から3日後、採用との連絡。多少自信はあったものの、ほっと一安心でした。そして、新しい場所で頑張るぞとやる気に満ちあふれていました。
意気込んで働き始めるも、あっという間に希望を失い、そして修羅場へ
不安もありつつ、新たな気持ちで初日へ。思った通り社長は優しく、先輩たちも笑顔で迎えてくれて、ここで仕事を続けていけそうだなと思えるような環境でした。
慣れない業務に苦戦しながら、なんとか食らいついて3日が経ち、社長から歓迎会をやると。もともと飲み会のような集まりは苦手な私ですが、自分が主役となると断る事も出来ず。○日○時に駅前集合と言われ、今回だけは参加しなきゃと思い、「わかりました」と返事をしました。そこからが、まさかの展開の始まりでした。
歓迎会当日。仕事終わりに集合場所へ。少し待つと一人二人と集まってきました。
「じゃあいこうか」と言われ、私は思わず「えっ」と声を出してしまいました。なぜなら、社長の姿がなかったからです。どういうことなのかも分からず、居酒屋へ。
飲み会の何が嫌かというと、プライベートのことを根掘り葉掘り聞かれるのがストレスでした。どうしてそんなことを答えないといけないのかとイライラするくらいで、早く帰りたいと考えるばかり。そんなときに聞いた話が、衝撃的な話しでした。
先輩A「いつも社長が一緒のときは、居酒屋の前にゲームセンターに行くんだよ。」
先輩B「そこで戦って、一番負けた人がその後の飲み会代を払ってるのよ。」
どういうことなのかと返す言葉も出てこず。私の感覚が世の中と合っているのかはわかりませんが、いい年した大人たちが何をやっているのかと、引いてしまいました。
翌日以降もそのことが頭から離れず。そして、またすぐに飲み会へ誘われましたが、とても無理だなと思い、社長に声をかけて別室へ。
飲み会で聞いた話を伝え、それが事実であればとても理解は出来ないし、今後そのような飲み会には参加できないことを伝えました。すると、今までいつも笑顔で接してくれた社長の顔が豹変。強い口調でこう言い放ったのです。
「まだ来たばかりで何が分かる。そんなことをよく言えるな。みんなで楽しくしているんだから、悪くないだろう。」
私は驚きましたが、その考えにはついていけないし、誘った本人が理由も言わず飲み会に来なかったことも何故なのかと尋ねました。
「調子が悪かったから。」と言われましたが、この時点でもう仕事を続けるのは無理だなと思い、退職の意思を伝えました。
はじめは止められましたが、私の意思は揺らがず。社長も言い過ぎたと感じたのか、徐々に沈静化。最後は私の意向を受け止めてもらい、10日間という短い勤務を終えることになったのです。
新しい環境で頑張ろうと思っていたのに、こんな結果になるとは。社会不適合者の私が悪い部分もあるのかもしれませんが、自分の嫌なことは嫌と言えないとダメだなと思っての行動でした。今でも後悔はしていません。
職場の環境や雰囲気などは、実際に働き始めないと分からないことばかりかと思いますが、自分で求人を見て決めたことが転職失敗の要因ではと感じました。サポートの手厚い転職サイトを上手く活用すれば、また違った結果になっていたかもしれません。
今回の話しは特殊のようで、転職後に思っていたのとは違うという理由で退職する人は一定数いるのです。
転職は人生を左右する重要な選択です。後悔しないように焦らずじっくりと転職活動を進めることが大切です。