グループホームは認知症の方が対象の施設ということは知っていますが、他の施設系とはどのような違いがあるのでしょうか。
介護施設は様々ですが、グループホームはアットホームな雰囲気などの特徴があります。今回は、グループホームで働き魅力についてお伝えしましょう。
介護職が働く場所は多種多様で、それぞれ特徴や求められるスキルが異なります。ご自身の適性や興味に合わせて、自分に合った職場を見つけることが大切です。
今回は、グループホームで働くことの魅力や、具体的な仕事内容について、メリット・デメリットも踏まえながら詳しく解説していきます。
グループホームとはどんな施設?
グループホームは、認知症の高齢者の方々が、家庭的な雰囲気の中で共同生活を送る場所です。少人数の利用者さんと共に、まるで家族のように過ごすことで、穏やかな日々を送ることができます。
まずは、他の介護施設との違いや仕事内容について、分かりやすくお伝えします。
グループホームと他の介護施設との違い
グループホームは、認知症の高齢者の方々が、家庭的な雰囲気の中で共同生活を送ることを目的とした施設です。他の介護施設との大きな違いは、その少人数制と家庭的な環境にあります。
グループホームの特徴
- 少人数制: 一般的な介護施設と比べて、利用者の人数が少ないのが特徴です。
- 家庭的な雰囲気: 一軒家のような建物で、共同で食事をしたり、リビングでくつろいだりするなど、家庭的な暮らしを送ります。
- 自立支援: 利用者さんができる限り自立した生活を送れるよう、サポートを行います。
- 地域との連携: 地域のボランティアや近隣の住民との交流を積極的に行い、地域に開かれた施設です。
施設の種類 | 特徴 | 入居対象者 |
---|---|---|
グループホーム | 少人数制、家庭的な雰囲気、自立支援 | 認知症の高齢者 |
特別養護老人ホーム(特養) | 大規模施設、介護が必要な高齢者向け、医療サービスも提供 | 要介護3以上 |
介護老人保健施設(老健) | 大規模施設、病院と自宅の中間施設、リハビリサービス充実 | 要介護1以上 |
有料老人ホーム | 自立した生活を送れる高齢者向け、様々なサービスを提供 | 自立した生活を送れる高齢者から要介護状態の高齢者まで |
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) | 自立した生活を送れる高齢者向け、介護サービスを必要な時に受けられる | 自立した生活を送れる高齢者 |
グループホームでの具体的な仕事内容
グループホームでの仕事は、単なる介護ではなく、利用者の方々が快適で穏やかな日々を送れるよう、様々なサポートを行うことです。具体的な仕事内容としては、以下のようなものが挙げられます。
- 食事の介助: 食事の準備、配膳、食事中の介助、食器洗いなど、食事に関する全てのサポートを行います。
- 入浴介助: 入浴の準備、身体を洗う、着替えの補助など、入浴に関する全てのサポートを行います。
- 排泄介助: トイレへの移動のサポート、排泄の介助、おむつ交換など、排泄に関する全てのサポートを行います。
- 移動・移乗の介助: ベッドから車椅子への移乗、歩行の補助など、移動に関する全てのサポートを行います。
- 衣類の洗濯: 利用者さんの衣類の洗濯を行います。
- 部屋の掃除: 利用者さんの部屋の掃除を行います。
- レクリエーションの企画・実施: トランプやゲーム、季節の行事など、様々なレクリエーションを企画し、実施します。
- 外出のサポート: 外出の際の付き添いや、車椅子の操作などを行います。
- 健康管理: 体温測定、血圧測定など、利用者さんの健康状態を把握し、異常があれば適切な処置を行います。
- 記録業務: 利用者さんの状態や、行ったケアについて記録します。
- 家族との連携: 利用者さんの家族と連携し、情報を共有したり、相談に乗ったりします。
- 地域との連携: 地域のボランティア活動に参加したり、地域のイベントに参加したりします。
グループホームは魅力がいっぱい
グループホームで働くことは、単なる仕事を超えて、利用者の方々の人生に深く関わる、やりがいのある仕事です。その魅力は多岐にわたりますが、ここでは主なものをいくつかご紹介します。
グループホームで働く5つの魅力
グループホームは、一般的に1ユニット5~9人以下の少人数制のため、利用者さんの個性や生活習慣、好みなどを理解し、その人に合ったケアを提供することができます。
毎日顔を合わせ、生活を共にすることで、利用者さんとの間に深い信頼関係を築くことができます。
グループホームは、家庭のような温かい雰囲気の中で、利用者さんが安心して暮らせるように配慮されています。利用者さん同士が助け合い、共に生活することで、コミュニティ感が生まれ、皆で楽しい時間を過ごすことができます。
また、利用者さんだけでなく、職員同士も家族のような温かい人間関係を築くことができます。
利用者さんとの関わりが深くなるグループホームでは「ありがとう」と言われたり、笑顔を見たりすることが、悲母のやりがいとなります。そして、利用者さんの状態が改善したり、新しいことができるようになったりするのを見ることは、大きな喜びもつながります。
地域の高齢者の生活を支え、社会に貢献しているという実感を得ることができるでしょう。
利用者さんの1日を支えるため、食事や入浴、排泄の介助はもちろん、レクリエーションの企画や実施など、幅広い介護スキルを習得できます。
コミュニケーション能力においては、利用者さんだけでなく、ご家族や他の職員との関わりを通して、円滑な人間関係を築くための能力を養えます。
また、地域のボランティア活動やイベントに参加することで、地域社会とのつながりを深めることができます。
多くの施設で、研修への参加や介護福祉士などの資格取得を支援する制度があり、スキルアップの機会が得られます。経験を積むことで、介護職員からケアマネジャー、施設長など、様々なキャリアパスが考えられます。
日々の利用者の方との関わりを通して、共感力や思いやりの心を養うことができ、人としての成長を実感することができる仕事です。
グループホームで働くことへの不安
一方で、グループホームで働くことには、以下のような不安を感じる方もいるかもしれません。
- 体力的にきつい仕事: 利用者さんの移乗や、掃除など、体力的に負担になる仕事もあります。
- 夜勤がある: 夜間も利用者さんの安全を見守るため、夜勤がある施設もあります。
- 認知症ケアの難しさ: 認知症の症状は人それぞれで、対応が難しい場合もあります。
しかし、これらの不安は、研修や先輩職員のサポートによって克服することができます。また、多くの施設では、体力的な負担を軽減するための工夫や、夜勤の負担を軽減するための体制が整っています。
まとめ:グループホームで働くことを検討してみませんか?
グループホームで働くことは、利用者さんの生活をサポートし、その人らしい日々を送れるようにお手伝いをする、やりがいのある仕事です。
少人数制でアットホームな雰囲気の中で働くことができる一方で、体力的にきつい仕事や夜勤があるなど、デメリットも存在します。しかし、利用者さんの笑顔が見られることは、この仕事の大きなやりがいとなります。
グループホームで働くことを検討している方は、ぜひ一度、実際に施設見学に行ってみてください。